看護部理念

心にとどく看護

看護部基本方針

私たちは常にやさしく、あたたかく見守る看護をおこないます。
私たちは人としての尊厳を大切にする看護をおこないます。
私たちは地域医療に携わる一員として看護の向上につとめます。

看護部目標

安全・安心な看護の提供
患者さま・ご家族への接遇向上

看護体制

精神一般15:1
看護単位11単位(精神一般・6病棟,特殊疾患・1病棟,認知症治療・1病棟,精神療養・3病棟,外来)
看護方式チームナーシングと機能別看護の併用(継続受け持ち制)

看護職員の負担軽減及び処遇改善に関する体制

・看護職員の負担軽減及び改善に関する多職種からなる委員会の設置
  病棟・各部署ミーティング(毎月及び不定期)
  タスク・シフト委員会(毎月)
  介護福祉士委員会(毎月)
・看護職員の勤務状況の把握
  勤務シフト(早出・日勤・遅出・夜勤)の配慮等
  勤務時間・残業時間の配慮
  休暇(公休・有休・特別休)取得の配慮

看護職員の負担軽減及び処遇改善に関する具体的な取り組み事項

・看護職員と多職種の業務分担

  事務部:クラーク業務(多職種間の病棟備品及び書類の運搬)

    医療材料(SPD管理)

  薬剤部:入院持参薬

  栄養部:患者の状態に合わせた食事(定期的なアンケート調査を実施、疾患別の食事等)

・看護補助者(介護福祉士含む)定数配置

  ベッド周りの清潔・整頓

  患者の身体的清潔に関する援助

  患者の食事に関する援助

  患者の安全安楽に関する援助

  セットレンタルの導入(日用品、オムツ等)

・非常勤看護要員雇用(半日勤務・7時間勤務・週3日間勤務・週5日間勤務)

・妊娠・育児中の看護職員に対する配慮

  妊娠・出産における休業制度:休暇・休業制度の運用

  夜勤の低減:妊娠中や育児中の職員に対して夜勤回数を減らす

  休日勤務の低減:育児中の職員に対して休日勤務を減らす

・シフトに対する配慮

  ライフスタイルに沿った病棟配置及び勤務表の作成

  夜勤負担の軽減:本人の希望を聞き家庭との調整を図れるよう対応する

令和6年8月1日

教育研修プログラム

1. 教育目的

組織の一員として看護職の責務を遂行するために必要な知識の獲得、看護の質の向上における支援

2. 教育目標

  • 看護理念に基づいた看護実績ができる
  • 常に自分自身を振り返りながら医療チームの一員として行動することができる
 
院内研修 院外研修
入社5年以上 看護研究(学会発表) プリセプター研修 リーダーシップ研修 薬剤関連教育復習 看護観 ファーストレベル セカンドレベル サードレベル 看護研究研修 感染管理研修 リスクマネージャー研修 教育・指導者担当研修 中堅ナース研修 接遇 認定看護師研修
入社3~4年目 看護研究(院内メンバー) チームリーダー研修 プリセプター研修 褥瘡ケア 認知症看護・精神科看護 看護記録 薬剤関連教育基礎 看護観 CVPPP院内教育 アルコール研究会 集中内観研修 CVPPP研修 日精協上級者コース 日看協実習指導者研修 精神科実習指導者研修 接遇 看護研究研修シリーズ (大学講師による)
新人 入社時オリエンテーション 新人オリエンテーション 教育委員研修 心電図・救急看護 ME機器の取り扱い 安全対策委員研修 院内看護研究会への参加 褥瘡ケア 認知症看護・精神科看護 一日内観体験 新人看護研修 日精看研修会参加
准看2年目 (看護学生) 看護計画・看護記録 事例研究(受け持ち患者) 看護技術
看護助手 接遇 看護技術者研修 (体交・移乗・排泄の援助) 安全対策 日精看研修会参加
 

3. 新人看護職員教育

新人看護職員の教育にプリセプターシステムを実施しプリセプティがリアルショックを最小限にし、その期間に応じた技術習得や役割を果たし、専門職としての自覚を持ち、職場に適応できるように支援する。

4. 包括的暴力防止プログラム(CVPPP)研修

医療の現場では暴力場面に遭遇する場合があります。
当院ではCVPPPに取り組むことで暴力に対しての対処法を習得させ心理学的手法を元にした判断と介入、最終手段としての物理的抑制、暴力後のフォローまでの包括的な専門技能を持つことにより、暴力の要因を理解し未然に対処していくことを目標にしています。

看護実習受入校

  • 長崎市医師会看護専門学校 准看護科

看護学生の一言

 精神科看護実習を終えて

 
 私が通っていた小学校の目の前には精神科病院があり、奇声が聞こえたり鉄格子に閉じ込められているという話を聞いて、子供心ながらに精神科は怖いところというイメージを持っていた。
 
 今の精神科は昔とは異なると学んだが、どうしても昔のイメージが私の中に残っていた。そして、いざ、精神科実習が始まると、私の中のイメージが変化していくのを感じた。
 確かに患者さんの症状により、行動制限や隔離、身体拘束を行っていた。認知症病棟などは出入り口は終日閉鎖していた。しかしそれらは離院の予防など、いわば患者さんの安全を守るために実施されており、決して閉じ込めているのでは無かった。行動制限などは患者さんの心理的苦痛を伴うことから必要最小限にし、実施時にはきちんとした説明、声掛けを行っていた。さらに事故防止のために、し過ぎるということはなく予防的に工夫を重ね、また職員が確認を確実にすることで、患者さんの安全な環境を保っていた。精神科においては鍵を含め、『確認』が患者さんの安全のために重要であることを学んだ。
 
 精神科で特徴的だと思ったのは患者さんとの関わり方だった。今までの実習は清潔援助に追われていたが、私達にできた援助はとにかく患者さんの横にいて話を傾聴することだった。スタッフはまるで家族であるかのように患者さんと関わっていた。看護は患者さん目線になり、患者さんの気持ちを考えながら実施しなければならないが、一般病院では時間に追われ、職員の都合で動いてしまっていることも少なくなかった。それが精神科においては、他科に比べ、より患者さん目線で動いていると感じた。精神科の患者さんは社会においても辛い思いをされてきた方も少なくないと思う。そのような方達に寄り添うには、より患者さん目線で配慮していく必要があるのだと感じた。その関わりを継続することで信頼関係を築き患者さんにとって家族の役割を果たしているのだと学んだ。
薬物療法においては、作用、副作用を学び、症状安定のためには継続した服薬管理が必要で、患者さんに理解してもらうように関わる必要性を学んだ。
 
 作業療法においては気分転換や覚醒の意味あいがあると同時にセルフケア能力の維持、向上の役割を果たしていることを学んだ。そのため、裁縫や料理など社会復帰のために必要な技術も取り入れており、自分の役割を果たすことで患者さんの自信に繋がることも学んだ。
 
 学生と共に制作した看板作りは私達の思い出ともなり、何より患者さんの集中力に驚かされた。10日前とは異なり患者さんと学生との一体感を感じることができ、それを形として残すことができて本当に良かった。
精神科の患者さんは病識がないとのことだったが、特にアルコール依存症の患者さんは、よく自分のことを理解されており、昔のことも話して下さった。自己の理解は疾患の理解とともに、次のステップに繋がると思う。一人でも多くの患者さんが社会復帰を果たして欲しいと思う。
 
 精神科実習において様々な学びと共に看護観が変化した気がした。精神科における関わり方をこれからの臨床に活かし、患者さん目線の患者さんの心に寄り添い、患者さんへの感謝の気持ちを忘れない看護師になれるよう努力したいと思う。
 精神科の看護師は私の目標だ。
10日間のご指導ありがとうございました。