修正型電気けいれん療法とは

前頭部に電気刺激を加えて脳に全般的な発作活動を誘発させて精神症状を改善させる治療法です。m-ECTは諸外国では80年以上の歴史があり、その安全性と有効性が確立されています。現在では、麻酔下で短パルス矩形波の電気で刺激する改良された安全な修正型電気けいれん療法が行われています。

三和中央病院でのm-ECT

当院では精神科医、麻酔科医、看護師、薬剤師、精神保健福祉士からなるm-ECT委員会を結成しチーム医療のもとで、実施マニュアルを作成し、2022年12月からm-ECTを開始しました。現在は週に2回の標準的な治療をしております。

m-ECTが適応となる患者様

対象疾患はうつ病、躁うつ病、統合失調症(特に緊張病)などです。これらの疾患で、自殺の危険がる切迫した状況や薬物療法が効果なく難治性の状態である場合は効果が高いとされています。当院では、難治性統合失調症治療薬のクロザリルを使用していますが、m-ECTとの併用で治療効果が期待できます。そのほかに、急性一過性精神障害、重度強迫性障害などでも有効性が報告されています。m-ECT実施には患者様へのインフォーム・コンセントをおこない、意思能力を判断し同意を得たのちに実施します。